徹頭徹尾、堅牢に。ケース、ストラップ、バックルは、調和が完璧。
潜水すべきか、せざるべきか
こうした数々の素晴らしいディテールにもかかわらず、テストウォッチでは精度にばらつきがあったのは驚きである。全6姿勢の平均日差はプラス3・3秒/日と小さかったものの、“文字盤上"と“3時上"の姿勢差は16秒もあった。ほとんどのユーザーは歩度測定機を所有していないので、普通は平均日差にのみ目が向けられるが、この姿勢差は気になるところだ。だが、着用テストでは平均日差がプラス1秒/日だったことから、頻繁に着用することを前提とすれば、この時計の精度は良好である。テスト中、リュウズを上にして動かさずに置いておくことがしばしばあったが、その場合は最大で2・5秒/日のマイナス値が観察された。
テストウォッチを詳細に観察した後で、スポーツウォッチの愛好家が購入を迷う点はふたつしかない。ひとつは、かなりの出費を覚悟しなければならない点である。作り込みが秀逸で、自社製ムーブメントを搭載しているとは言え、1万5100ユーロという価格は、スティールモデルの時計にしてはやはり高額だからである。ふたつ目の点は、“潜水すべきか、せざるべきか"という問題だ。だが、この疑問は、購入後に決めても差し支えないだろう。オフショア ダイバーは陸上でも水中でもスタイリッシュに身に着けられる時計なのだから。
技術仕様
オーデマ ピゲ/ロイヤル オーク オフショア ダイバー
製造者: | マニュファクチュール・ドルロジュリ・オーデマ ピゲ |
Ref.: | 15703ST.OO.A002CA.01 |
機能: | 時、分、秒(ストップセコンド仕様)、日付、潜水時間計測用インナーベゼル |
ムーブメント: | 自社製キャリバー3120、自動巻き、2万1600振動/時、40石、耐震軸受け(キフ使用)、8個の調整錘を備えたグリュシデュール製フリースプラングテンプ、パワーリザーブ約60時間、直径26.6mm、厚さ4.25mm |
ケース: | SS製、フラットサファイアクリスタル風防(内側のみ無反射コーティング)、8カ所ネジ留めされたSS製ケースバック、ラバークラッド付きねじ込み式リュウズ(2個)、磁気の影響からムーブメントを守る軟鉄製インナーケース、300m防水 |
ストラップとバックル: | ラバーストラップおよびSS製ピンバックル |
サイズ: | 直径42mm(ベゼル)、厚さ13.75mm、総重量168g |
バリエーション: | |
価格: | 162万7500円 |
*価格は記事掲載時のものです。記事はクロノス ドイツ版の翻訳記事です。
精度安定試験 (T24の日差 秒/日、振り角)
文字盤上 | +12 | |
文字盤下 | +5 | |
3時上 | -4 | |
3時下 | +5 | |
3時左 | -1 | |
3時右 | +3 | |
最大姿勢差: | 16 | |
平均日差: | +3.3 | |
平均振り角: | ||
水平姿勢 | 296° | |
垂直姿勢 | 250° |
評価
ストラップとバックル(最大10pt.) | 8pt. |
操作性(5pt.) | 3pt. |
ケース(10pt.) | 10pt. |
デザイン(15pt.) | 15pt. |
視認性(5pt.) | 4pt. |
装着性(10pt.) | 8pt. |
ムーブメント(20pt.) | 18pt. |
精度安定性(10pt.) | 6pt. |
コストパフォーマンス(15pt.) | 11pt. |
合計 | 83pt. |