【ブレスレット仕様のドレスウォッチ】ドレスウォッチをカジュアルに楽しむ冬

文字通り、華やかな装いに映えるドレスウォッチは、時代の変化や価値観の多様化によってその基準を再設定しながら、デザインの様式を拡張。今や着けるシーンを選ばない存在になりつつある。エレガントな佇まいと袖に収まりやすい薄さ。これを基準に、各社は自由な表現を尊重している。そこで今冬は、ドレスウォッチとカジュアルな装いの組み合わせを6つのカテゴリーで提案する。

ブレスレット仕様のドレスウォッチ × ペイントパンツ

　ストラップはレザー。それも表側にステッチが見えない縁返し仕立てのクロコダイルかアリゲーターの黒に限る。これもまた、狭義のドレスウォッチの厳格な基準だ。しかし、通年での使用を考えるなら、現代ではブレスレットという選択肢もあっていい。無論、腕時計のエレガンスを損なわいもの、という前提付きだ。

　その好例が光を受けてきらめく多列ブレスレットを備えたキングセイコーの「KSK キャリバー6R55モデル SDKS021」だ。ここでは、そんな腕時計とペイントパンツの組み合わせを提案しよう。

　まずはオランダ・アムステルダム発の人気デニムブランドが手掛けたチノパン（写真1）。12オンスの厚手のコットンキャンバスで仕立てたワイドフィットを採用する。ヘビーウォッシュ加工とともに本物さながらのヴィンテージ感の演出として、職人技によってペイント加工が施される。表情に個体差があるのも大きな魅力だ。

　そして1960年代の名作デニムをベースに、糸使いや生地の空気感を表現した1本（写真2）。ワンタック入りのシルエットで腰回りやワタリに適度なゆとりを設け、フロントのスプラッシュは細かくすることで色味の奥行きやバランスを調整した。

　最後は画家がアトリエでいつも着用するユニフォームをイメージしたホワイトデニム（写真3）。ボリューム感のあるワイドテーパードシルエットだが、ヒップラインはトラウザーズのようなライン取りで、スマートな見た目と印象を演出している。いずれも表情豊かなペイントパンツだ。

ブレスレット仕様のドレスウォッチカタログ