ショパール「L.U.C コレクション」旅を楽しむフリークエントトラベラーの選択

電子機器で世界各地の時刻が容易に分かる現在でも、旅人の間では、伝統的な機構と表示スタイルを持つ機械式時計の人気は依然として高い。スイス高級時計のショパールのL.U.Cコレクションにも、ワールドタイムとGMTウォッチがラインナップ。モノトーンによる洗練されたデザインや素材のアレンジに特別な配慮がなされ、頻繁に世界を旅する旅行者にとって常に携行したい腕時計の筆頭になるだろう。

ワールドタイム VS GMTウォッチ

　複数の時刻表示が可能なトラベルウォッチを携行し、時差を越えて旅する場合には時刻調整が欠かせない。この種の腕時計でショパールのモデルが秀逸なのは、調整が素早く簡単にできること。ポイントはケース右側に備わるふたつのリュウズである。

「L.U.C GMT ワン」では、例えば普段過ごす東京からパリに移動した場合、まず2時位置のリュウズを回してパリの時刻「ローカルタイム」に合わせる。また日付修正もこの2時位置のリュウズで行える。出発点の東京の時刻「ホームタイム」を24時間で1回転するGMT針によって表示させるには4時位置のリュウズを回し、内転リングに記された数字をGMT針と一致させるだけだ。

　ちなみに、このホームタイムを東京ではなく、パリから次に移動する予定のニューヨークに設定するのもユーザー次第。4時位置のリュウズで簡単に行える。1個のリュウズでGMT針または時針を動かし、タイムゾーンを変更する一般的な方式の場合、頻繁な移動の際に戸惑うことがあるが、その点、ローカルタイムとホームタイムの調整をふたつの独立リュウズに担わせるショパールの方式は非常に分かりやすく、利便性が高い。

　ふたつのリュウズを用いる賢明な設計は、ワールドタイムの「L.U.C タイム トラベラー ワン」も同じ。まず2時位置のリュウズを回して、センターの時分針を例えば東京の時刻に合わせる。次に4時位置のリュウズで世界24のタイムゾーンに属する都市名ディスクを回して、TOKYOを12時位置にもってくれば完了だ。このような簡単な設定で刻々と変化する世界各地の時刻が同時に把握できるところがワールドタイムウォッチの利点である。

　さらに旅に適した実用性は、計算された機能のみならず、素材にも表れている。これらふたつのモデルの「ブラック」バージョンは、ケース素材にトラベルウォッチでは世界初となるセラマイズド・グレード5チタンを採用している。航空宇宙産業や自動車産業、医療機器製造の分野で用いられているこのハイテク素材は、超軽量で耐摩耗性や耐腐食性、耐アレルギー性などのさまざまな特性を持ち、ストレスフリーの装着感を実現する。

　ストラップにも特徴がある。ファブリックのような模様をあしらったストラップの素材は、サステナブルなラバーだ。厳格な環境試験をクリアし、化学物質に対する人々の健康や環境の保護を目的としたREACH規則に準拠するこの素材には、ショパールが追求する「持続可能なラグジュアリー」が反映されている。

　独自の設計思想を持ったショパールのトラベルウォッチによって、世界の旅はさらに快適で充実したものになるだろう。