ここ数年、NATOストラップやリボンストラップが人気になっているのは、ご存じのとおり。既に楽しんでいる方も、きっと多いだろう。NATOストラップやリボンベルトなどの、いわゆるファブリックストラップのよいところは、ほどよいカジュアル感を演出できること。時計はストラップを替えると驚くほど表情が変わるもので、ドレッシーなアリゲーターストラップをキャンバスなどのファブリックストラップに替えると、グッとスポーティーで軽快な印象になる。ことにNATOストラップは強力で、瞬時にミリタリーな雰囲気にできるのが効果絶大だ。そんなことからファブリックストラップを採用するブランドが急増。また、このところワンタッチでストラップを脱着できるインターチェンジャブルシステムを開発するブランドが多く、それを利して「付け替え用」にファブリックストラップを付属させたモデルも増えている。
そして今年もそんなファブリックストラップの新作が多数登場。そのなかから特に魅力的なモデルをご紹介したい。
ショパール「L.U.C XP」
直径40mm
自動巻き(Cal.L.U.C 96.53-L)
27石
2万8800振動/時
30m防水
SS
101万円(税別)
イギリス・ヨークシャー産の最上級メリノウールをストラップに使用。深いブルーの色と艶はキャンバスとはまったく違った美しさだ。また、メリノウールストラップにブラウンアリゲーターのライニングが手縫いされているのも洒脱なポイント。同じくブラウンアリゲーターのライニングにコニャックカラーのアリゲーターが手縫いされたストラップが付属し、付け替えて楽しむことができる。
チューダー「ブラックベイ ブロンズ」
直径43mm
自動巻き(Cal.MT5601)
25石
2万8800振動/時
200m防水
ブロンズ
39万7686円(税別)
チューダーは高級時計にファブリックストラップをいち早く取り入れたパイオニア。しかも1世紀以上もの長い歴史と伝統をもつフランスのパスメントリー(飾り紐)の名門に制作を依頼することで、いわゆるNATOストラップのナイロン生地とは大きく違った上質さと美しさを実現したのが大きな長所。丈夫でありつつしなやかで着け心地がよいのも特徴で、色数の多さも素晴らしい魅力だ。
ベル&ロス「BR V2-92 ミリタリー ベージュ」
直径41mm
自動巻き(Cal.BR-CAL.302)
25石
2万8800振動/時
100m防水
SS
35万円(税別)
創業当初のSinn=ジンと共同制作していた初期作のデザインを復活させたミリタリーモデル。フランスの生地メーカーのエリカ社製のストラップは優れたストレッチ性が特徴。また、バックルが通常のピンバックル=尾錠ではなくフックで引っかける独特のスタイルであるのも注目点。NATOストラップとは一味違うミリタリー感が格好いい。
オリス「ビッグクラウン プロパイロット タイマー GMT」
直径44mm
自動巻き(Cal.Oris 748)
28石
2万8800振動/時
100m防水
SS
30万円(税別)
第二次世界大戦時にイギリス空軍の耐水服の素材として開発された「Ventile®」(ベンタイル)をストラップに使用。超長綿を超高密度に織り上げた上質コットン生地のため、丈夫さだけでなく肌触りがよいのが大きな長所。また、シートベルトから着想を得て新開発された「リフト」と呼ばれるフォールディングクラスプを採用。ストラップ穴が不要で自由に長さ調節ができる。
ロンジン「ハイドロコンクエスト 内村航平モデル “Kohei Watch”」
直径41mm
自動巻き(Cal.L888.2)
21石
2万5200振動/時
30気圧防水
SS
日本限定400本
27万6000円(税別)
体操選手の内村航平がデザイン監修した同氏のシグニチャーモデル。内村氏のいちばん好きな色であるレッドと、その次に好きな色のブルーの、2色のカラーリングがチャームポイント。また、SSブレスレット、ラバーストラップ、NATO式ラバーストラップの3本が付属し、新開発のインターチェンジャブルシステムにより簡単に付け替え楽しむことができるのが大きな特徴。